スクールカウンセラーだより from 一心塾

スクールカウンセラーとして勤務している学校で発行している便りです。

中期目標を持とう

  リオでのオリンピックも終わり、日本はこれまでで最多となる41個のメダルを獲得しました。銀や銅メダルを取っても、悔し涙の選手を目にすることも多かったですね。「絶対に金メダル」という目標を選手や監督が持って取り組んできたことがよくわかります。金を目指したからこそ、銀や銅が取れたのではないでしょうか。
 「金メダル」というのは数年先に達成すべき目標ですから、「中期目標」と言えます。では長期目標は何かといいますと、10年後、20年後、あるいは一生目指し続ける目標です。中期目標を達成した後、燃え尽きてしまわないために重要なのが長期目標です。
 「数年後にはこれを達成するぞ!」という中期目標を持つことは、最も人をやる気にさせます。逆に中期目標がないとダラダラした生活に陥りやすく、人生を虚しく感じることでしょう。それでは精神的成長も望めません。
 アスリートに限らず、誰でも中期目標を持つべきだと思います。その目標は自分を奮いたたせるものでなければなりません。そういう目標を持っているだけで人は精神的に強くなれます。迷いが少ないからです。もし今、そのような目標が見当たらない人は、「自分が奮い立つような中期目標を見つけるぞ!」というのを中期目標にされたらいかがでしょうか。
 自分にふさわしい中期目標を持っている人は一日一日を大事にするはずです。どうすれば目標達成できるのか、日々考え、実践し、反省し、あるいは良い先生を見つけようとするでしょう。うまく行っているときは自分自身の成長に喜びを感じるでしょう。ときには思うように行かず、悩み、落ち込みもするでしょうが、そういう時は心が成長するチャンスです。また家族や友だちの存在のありがたさを感じるときでもあります。
 オリンピック選手がインタビューで必ず口にするのは「応援してくれる人のお陰」という言葉ですね。中期目標を持ってがんばっている人に対しては、周りの人も応援したくなります。ですから自分の中期目標を周りの人に知ってもらうことはとても大事です。達成するには応援があった方が絶対にいいですものね。